なすびのおじや

元ニートですが無事に社会復帰しました

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私は優しくありませんので

私は優しさを1ミリも持ち合わせていないのです。

小さい頃から「良い所:優しい」とか言われ続けてきて、小1で「やさしいで賞」という謎の賞を貰いましたが

残念ながら優しさ持っていません。

取り立てて長所が無く(明るい・頭が良い等)そして大人しいと、優しいというレッテルを貼られるんです。

しかし優しくなんてないんです。

 

優しくないのでこうなった

前の職場は病院勤務、とブログではぼかし続けてましたが

実は私は精神保健福祉士でした。

精神科の疾患を持った患者の病気を理解した上で、生活のアドバイスや相談に応じる仕事です。

行政の手続きとか、こういう制度ありますと紹介したりとか、色々します。

大学は心理学科でしたが、その後に精神保健福祉の専門学校に通いました

しっかり勉強しました。

色々わかっているつもりでした。

 

まだ働いていた時に、別のところで働く、専門学校の同級生(以下:彼)が精神的に病んでしまったんです。

彼は私を頼ってきました。

私は何も考えずに彼を受け入れました。

1人でいると何も食べる気が起こらないけど、誰かの為にご飯を作ることならできるそうです。

我が家の台所で、彼は晩御飯を作っていました。

夜は彼の話を聞きました。

朝になると彼は自分の家に帰っていくのです。

 

私は否定をしませんでした。肯定もしたつもりはありませんでした。

ただただ、彼の話を聞いたんです。

 

彼が自ら傷付けた腕を、消毒してガーゼを当てました。

否定をしませんでした。

これを否定したら、私が痛い目を見ることを知っていたからです。

 

この時よりももっと前、高校生の時に

知人が手首を切る癖があったんです。

私は止めましたが、知人は「切ったことが無いから私の気持ちがわからない」と言って

私の腕を切りました。

私にも自分で切ることを要求してきました。

切りましたが、気持ちはわかりませんでした。

その傷を周りには、私が自分の意思で切ったと嘘をつきました。

でないと彼女が悪者になるからです。

彼女が悪者になったら、事態が余計にややこしいことになるのが面倒だったからです。

全ては自分の平穏な日々の為なのです。

 

 

話を戻しますが、彼はいつも私の所に来たがりました。

私は拒みませんでした。

頻繁に彼の作るご飯を食べ、彼のネガティブな言葉を聞き、彼の傷を見ました。

昼は病院の患者の聞き役をし、夜は彼の聞き役をする。

気の休まる瞬間はありませんでした。

彼は「調子が良い」と言いました。

それはそうだろうな、と思いました。

彼のネガティブな感情は私が受け止めているのだから。

 

久しぶりに1人になった時に思いました。

 

ああーしんどいな、と。

 

 

そもそも、どうして彼は私を頼るのか。

専門学校で出会ったので、知り合って1年しか経っていない。

特別気が合うというわけではない。

恋人でもなんでもない。

彼に、数年来の親しい友人がいるのは知っていました。

他にも専門学校の同級生はいくらでもいました。

なのに私の元へ来るのです。

優越感は一切ありませんでした。あるのは疑問のみです。

私じゃないといけない必要性がまるで無いんです。

 

ある時に、聞いてしまいました。

私を頼るのは、ただ単に「精神保健福祉士という資格を持っているから」”だけ”だったのです。

病気への専門知識を持っている、ただそれだけでした。

それがなければ私には頼らなかった。

やはり、私じゃないといけない理由は無かったのです。

他の同級生よりも、歳が下で便利が良かったのも理由にあるのでしょう。

(社会人向けの専門学校だったので、年齢はバラバラです。ここの彼は一個年上です。)

そして気付いてしまったのです。

私が神経すり減らしてまで、彼の相手をする義理は無いのだと。

 

そこから湧き出る彼へのネガティブな感情は止まりませんでした。

職場でも嫌な事態が起こっていて、それも相まって更に嫌になりました。

彼の病んだ理由が、私には自業自得で軽いものに見えました。

私なんかよりも、断然周囲に恵まれていて、私なんかよりも優遇された状況なのに

私の方がもっともっときついことが起きているのに、どうしてその私にヘルプを求めているのかと、嫌になりました。

 

何かと理由を付けて、彼が私に接触するのを断りました。

私が距離を置こうとしていることに気付いた彼は言いました。

「あのまま、お互い共依存になっていたかもしれなかったよね」

お互い悪かったよね、と、彼の私に対する依存は、彼だけが原因でなく

私にも非があるのだと、言われているようでした。

 

私は思いました。彼は自分の行為を全く反省などしていないんだと。

私に対して、少しも罪悪感を持っていないんだと。

私にどれほど負担をかけたのか、想像をしたことが無いのだと。

私が何時間も彼の話を聞き、彼の傷を見ることは、病んだ彼からしてみれば当然の行為だったのだと。

むしろそれを、私が自ら進んで彼にやっているのだと。

不思議なことに、病んだ人っていうのは

こんなに自分が辛いのだから、相手に何をしても良いのだと思い込むんです。

辛いことが免罪符になるんです。

 

それからの嫌悪感は凄まじいものでした。

どうして私が関わりを拒否しているのかをまるで理解をしていないようでした。

その後もしつこく、彼は私と関わりを持とうとしたのです。

 

会わない間に彼は飲酒運転をしたようで、その上あまり反省をしていないようでした。

運が悪かった、自分だけが悪いわけでない、そう思っているようでした。

それに対してもイライラしました。

思わず、彼に対して、一番言われたくないだろう言葉を浴びせました。

「どうしてキミはいつも被害者面するの?」

初めて彼を否定しました。

彼は当然私に対して怒りました。

彼が私に対してマイナスの感情を持つのを、ずっと待っていました。

やっときた、と開放的で清清しい思いでした。

そのタイミングを見計らって、私は全てのつながりをブロックしました。

 

私に当然非はありました。

彼を安易に受け入れてしまったことです。

私は優しくないので、受け入れたのです。

受け入れるだけで、肯定も否定もしませんでした。

そんなのは、全く彼の為にならない行為だったのです。

始めから、彼を突き放してあげるべきだったのです。

全く彼のことを考慮していないから受け入れられたのです。

 

最初から、彼を救う気なんてサラサラなかった。

彼を受け入れない自分が、他者の目にどう映るのかだけを考えていた。

弱者を見捨てる私を見られたくなかっただけだった。

でもキツくなってしまった。だから突き放した。

ただ突き放すのでは、やっぱり私が悪者になってしまうので

彼が私にマイナスの感情を抱くように仕向けて、それから突き放した。

全ては偽善で自分の為の行動しかしていない。

 

全てをブロックしたけど、やっぱりフェイスブックには友達申請がきているし

専門の同級生から、彼が私と連絡を取りたがっていると言われました。

私は優しくないので、全てをやっぱり拒否してます。

次に会うようなことがあれば、私の「彼を安易に受け入れてしまった」というミスと

「彼を無責任に突き放してしまった」事実を認めて、彼に謝らなければいけないからです。

今度こそ、彼の為の行動をしなければならないからです。

 

なので会いたくありませんし、連絡すら取りたくはありません。

私は全く優しくないのです。

とても利己的で、冷たくて、卑しい人間なのです。

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